最近、「大人の科学マガジン」がステキです。
2000円台でテルミンを世に送り出したと思ったら、
今度は3000円台のアナログシンセサイザーが登場。
そのうちオンド・マルトノとかも発売しちゃいそうな勢いです。
1983年に低価格のデジタルシンセ「DX7」が発売されるまでが、
アナログシンセサイザーの時代でした。
代表的な機種「プロフェット5」の値段は…なんと170万円!
「DX7」が24万8千円でしたから、やたら高価な楽器だったのです。
それが、オモチャとはいえ3000円台。
学研、やるじゃん!
(マクモニーグルに邪馬台国を透視させるヨタ本も出すけど…)
テルミン同様、品薄になることが考えられますね。
入手するなら、お早めに。
ココロから欲しかった人には祝福を。
転売目的のまとめ買いには天罰を。
◆ブックデータ
『シンセサイザークロニクル Gakken Mook 大人の科学マガジン』
松武秀樹監修
学習研究社、2008年7月、税込価格3,360円
ISBN:978-4-05-605183-4
ま、僕はKORG DS-10の方を買う予定なんですけど。
2008年07月30日
2007年04月14日
沈夫人の料理人
「大使閣下の料理人」という漫画があります。
「外交」というスパイスをふんだんに使った料理漫画でした。
「沈夫人の料理人」のスパイスは「SM」。
「SMが隠し味の料理漫画」って、新しい。
舞台は明の時代の中国。一応そういうことにしてあるようです。
資産家に嫁いだ沈夫人(S)は何よりも食べることが好き。
そこに腕の良い料理人・李三(M)が買われてくる。
沈夫人は美味を求めて李三に無理難題を押しつける。
李三は悩み抜いた結果、いつも素晴らしい料理を作る。
料理を口にした沈夫人は満足の笑みを浮かべる。
ほぼ毎回、そんな感じです。
でもその過程が笑える。
この漫画で笑えるということは。
自分が正真正銘のMではないことを意味します。
ちょっとホッとしますね…
食いしんぼの方にオススメの漫画です。
誰かが自分のために心をこめて料理を作ってくれたら。
それは嬉しいですよね。
Sじゃなくても。
◆作品データ
「沈夫人の料理人」1〜4巻(4巻で第1部完結)
深巳琳子[著]
小学館
1巻/2003年6月/530円
2巻/2004年5月/530円
3巻/2005年7月/530円
4巻/2006年4月/530円
「外交」というスパイスをふんだんに使った料理漫画でした。
「沈夫人の料理人」のスパイスは「SM」。
「SMが隠し味の料理漫画」って、新しい。
舞台は明の時代の中国。一応そういうことにしてあるようです。
資産家に嫁いだ沈夫人(S)は何よりも食べることが好き。
そこに腕の良い料理人・李三(M)が買われてくる。
沈夫人は美味を求めて李三に無理難題を押しつける。
李三は悩み抜いた結果、いつも素晴らしい料理を作る。
料理を口にした沈夫人は満足の笑みを浮かべる。
ほぼ毎回、そんな感じです。
でもその過程が笑える。
この漫画で笑えるということは。
自分が正真正銘のMではないことを意味します。
ちょっとホッとしますね…
食いしんぼの方にオススメの漫画です。
誰かが自分のために心をこめて料理を作ってくれたら。
それは嬉しいですよね。
Sじゃなくても。
◆作品データ
「沈夫人の料理人」1〜4巻(4巻で第1部完結)
深巳琳子[著]
小学館
1巻/2003年6月/530円
2巻/2004年5月/530円
3巻/2005年7月/530円
4巻/2006年4月/530円
2007年01月08日
彫刻家の娘
トーベ・ヤンソンが自身の少女時代を描いた自伝的作品。
作者が「ちびのミィ」そのものに見えてきます。
スナフキンの雰囲気を持った、かしこい少年も登場します。
そこかしこに、ムーミン童話の原型となるエピソードを発見できます。
ムーミンシリーズの次に読むとしたら、この作品でしょう。
「少女ソフィアの夏」という作品も、同様にオススメです。
◆作品データ
「彫刻家の娘」
トーベ・ヤンソン[作]/冨原真弓[訳]
講談社 1991年11月 1,470円
講談社文庫(香山彬子訳) 1975年 273円(絶版)
作者が「ちびのミィ」そのものに見えてきます。
スナフキンの雰囲気を持った、かしこい少年も登場します。
そこかしこに、ムーミン童話の原型となるエピソードを発見できます。
ムーミンシリーズの次に読むとしたら、この作品でしょう。
「少女ソフィアの夏」という作品も、同様にオススメです。
◆作品データ
「彫刻家の娘」
トーベ・ヤンソン[作]/冨原真弓[訳]
講談社 1991年11月 1,470円
講談社文庫(香山彬子訳) 1975年 273円(絶版)
2007年01月07日
ムーミン谷の仲間たち
ムーミン童話シリーズ中、唯一の短編集です。
テーマも比較的わかりやすいと思います。

第4章に「世界でいちばん最後のりゅう」という話があります。
ムーミンが小さな竜をみつけ、ペットのように接します。
でも、竜はムーミンの一方的な愛情に応えることなく、
代わりにスナフキンに好意を持ち、まとわりつきます。
それを見てムーミンはやきもちを焼き、そして落胆します。
そこでスナフキンはムーミンの悲しみをやわらげるため、
居眠りしている竜を遠くに放すように取り計らうのです。
この話では、ふたつの嫉妬心が描かれていると思います。
・動物に好かれる人に対する嫉妬。
・動物そのものに対する嫉妬と落胆。
そしてもうひとつ考えられるのが、これです。
・自分に向けられるはずの愛情が横取りされることへの嫉妬。
作者の父親は動物好きで、動物からも慕われていたようです。
動物に好かれるパパ。
パパみたいには動物に好かれないのがくやしい。
くやしいけど、うらやましい。
そんな風に感じたことが、この話につながっているのでしょう。
この話はスナフキンが思いやりを示すことで終わっていますが、
動物とのつきあい方を考えるヒントも隠されていると思います。
それは…読んで考えてみてください。
◆作品データ
「ムーミン谷の仲間たち」
トーベ・ヤンソン[著]/山室静[訳]
講談社文庫 1979年5月 470円
講談社青い鳥文庫21-6 1983年5月 651円
テーマも比較的わかりやすいと思います。
第4章に「世界でいちばん最後のりゅう」という話があります。
ムーミンが小さな竜をみつけ、ペットのように接します。
でも、竜はムーミンの一方的な愛情に応えることなく、
代わりにスナフキンに好意を持ち、まとわりつきます。
それを見てムーミンはやきもちを焼き、そして落胆します。
そこでスナフキンはムーミンの悲しみをやわらげるため、
居眠りしている竜を遠くに放すように取り計らうのです。
この話では、ふたつの嫉妬心が描かれていると思います。
・動物に好かれる人に対する嫉妬。
・動物そのものに対する嫉妬と落胆。
そしてもうひとつ考えられるのが、これです。
・自分に向けられるはずの愛情が横取りされることへの嫉妬。
作者の父親は動物好きで、動物からも慕われていたようです。
動物に好かれるパパ。
パパみたいには動物に好かれないのがくやしい。
くやしいけど、うらやましい。
そんな風に感じたことが、この話につながっているのでしょう。
この話はスナフキンが思いやりを示すことで終わっていますが、
動物とのつきあい方を考えるヒントも隠されていると思います。
それは…読んで考えてみてください。
◆作品データ
「ムーミン谷の仲間たち」
トーベ・ヤンソン[著]/山室静[訳]
講談社文庫 1979年5月 470円
講談社青い鳥文庫21-6 1983年5月 651円
2007年01月06日
ムーミンパパの「手帖」
大学4年生のとき。思い切って言ってみました。
「ムーミンにしてもよいですか?」
卒論のテーマの話です。
独文学科でフィンランド文学をやりたいなどと言う輩は皆無です。
ところが。
「どうしてもやりたいなら、いいですよ」
教授が、そうおっしゃってくださったのです。
そうと決まれば、まずは文献探しです。
集めた本の中に、秀逸なムーミン論がありました。
東宏治氏による「ムーミンパパの『手帖』」。
特に、スナフキンについて書かれた3つの章を繰り返し読みました。
なぜスナフキンに惹かれるのか、わかるような気がします。
また、ムーミン童話以外の作品にも興味が湧きました。
鳥影社刊のものは絶版のようですが、青土社から復刊されました。

ところで、卒論はどうなったのか。
こんな題名のものを書きました。
『現代に生きるクリムト』
ムーミンはどこにいった!だいいち文学じゃなくて美術やんっ!
◆作品データ
「ムーミンパパの『手帖』トーベ・ヤンソンとムーミンの世界」
東宏治[著]
青土社 2006年12月 1,995円
鳥影社 1991年12月 1,890円(絶版)
「ムーミンにしてもよいですか?」
卒論のテーマの話です。
独文学科でフィンランド文学をやりたいなどと言う輩は皆無です。
ところが。
「どうしてもやりたいなら、いいですよ」
教授が、そうおっしゃってくださったのです。
そうと決まれば、まずは文献探しです。
集めた本の中に、秀逸なムーミン論がありました。
東宏治氏による「ムーミンパパの『手帖』」。
特に、スナフキンについて書かれた3つの章を繰り返し読みました。
なぜスナフキンに惹かれるのか、わかるような気がします。
また、ムーミン童話以外の作品にも興味が湧きました。
鳥影社刊のものは絶版のようですが、青土社から復刊されました。
ところで、卒論はどうなったのか。
こんな題名のものを書きました。
『現代に生きるクリムト』
ムーミンはどこにいった!だいいち文学じゃなくて美術やんっ!
◆作品データ
「ムーミンパパの『手帖』トーベ・ヤンソンとムーミンの世界」
東宏治[著]
青土社 2006年12月 1,995円
鳥影社 1991年12月 1,890円(絶版)
2007年01月05日
サンタクロースと小人たち
「たくさんのプレゼントを準備する場面があるの」
ヒントはそれだけ。
小さいときに好きだったサンタクロース絵本。
でも、題名を忘れちゃったので、探せないまま。
そんな話を聞いたので、その絵本を探してみることにしました。
比較的新しい絵本は除外できます。
昔からあるサンタ絵本といえば「さむがりやのサンタ」。
でも、プレゼントを準備する場面は…
だとすると、アレかな。
表参道の「クレヨンハウス」へ。
時は4月。季節はずれでしたが、棚に1冊ありました。

マウリ=クンナスの「サンタクロースと小人たち」。
小人たちが総出でプレゼントを包む場面が描かれています。
翻訳者は「フィンランド語は猫の言葉」の稲垣美晴さん。
念のため、スタッフの方にも一応確認。
「プレゼントを準備するサンタの絵本って、ほかにもあります?」
そして後日。
結果は「当たり」でした。
無事に本を探し出し、気分は充実。
本屋の本懐?(そのときは書店員ではありませんでしたが)
人に喜んでもらうとうれしい。
そういう性質を、別の言い方で「M」って呼ぶ?
自分では認めたくないのですが…
って、確か途中までは「いい話」じゃなかった?
◆作品データ
「サンタクロースと小人たち」
マウリ=クンナス[作]/稲垣美晴[訳]
偕成社 1982年 1,890円
ヒントはそれだけ。
小さいときに好きだったサンタクロース絵本。
でも、題名を忘れちゃったので、探せないまま。
そんな話を聞いたので、その絵本を探してみることにしました。
比較的新しい絵本は除外できます。
昔からあるサンタ絵本といえば「さむがりやのサンタ」。
でも、プレゼントを準備する場面は…
だとすると、アレかな。
表参道の「クレヨンハウス」へ。
時は4月。季節はずれでしたが、棚に1冊ありました。
マウリ=クンナスの「サンタクロースと小人たち」。
小人たちが総出でプレゼントを包む場面が描かれています。
翻訳者は「フィンランド語は猫の言葉」の稲垣美晴さん。
念のため、スタッフの方にも一応確認。
「プレゼントを準備するサンタの絵本って、ほかにもあります?」
そして後日。
結果は「当たり」でした。
無事に本を探し出し、気分は充実。
本屋の本懐?(そのときは書店員ではありませんでしたが)
人に喜んでもらうとうれしい。
そういう性質を、別の言い方で「M」って呼ぶ?
自分では認めたくないのですが…
って、確か途中までは「いい話」じゃなかった?
◆作品データ
「サンタクロースと小人たち」
マウリ=クンナス[作]/稲垣美晴[訳]
偕成社 1982年 1,890円
2007年01月04日
フィンランド語は猫の言葉
フィンランドでは、人に会うと「ヘイ」と言い、
別れるときは「ヘイヘイ」と言う。
老若男女を問わず、略式の挨拶はこれだ。
私ははじめ、年配の紳士が「ヘイヘイ」と言って帰って行くのを見て、
「何だ、あれは?」と開いた口がふさがらなかった。
(「音声学」の章より引用)

「フィンランド語は猫の言葉」は1970年代後半のフィンランド体験記。
なにしろ著者の稲垣さんの観察眼と行動力には敬服します。
当時はeメールもなければ携帯電話もありません。
情報にあふれた今と違って、何かと大変だったことでしょう。
でも、留学生活の本質って昔も今も同じなんだな〜、とも思います。
日本人ならではの、身につまされるエピソードも収録されています。
外国での生活は、まずはじめに言葉ありき。
フィンランド語には15の「格」があるといいます。
「格」って何のことか、わかりますか?
大雑把にいえば、I(私は),My(私の),Me(私に)の違いが「格」です。
オソロシイのは、格に伴って名詞や形容詞が変化すること。
格が4つのドイツ語でも大変なのに、15とは…
この本を、ドイツで働いていた友人に贈ったことがあります。
「先日は面白い本をどうも。何度か大笑いしてしまいました。
それにしても70年代の留学生活って大変だったんですね。でも、
ドイツより寒いところがあると確認できて気分的に楽になりました」
そんな感想が返ってきました。(だいたい合ってますか?)
フィンランドを知りたい方に。
外国語を勉強したことのある方に。
留学経験者、あるいは留学を考えている方に。
言語学の入門書として。
オススメの本です。面白く読めますよ。
◆作品データ
「フィンランド語は猫の言葉」
稲垣美晴[著]
講談社文庫 1995年2月 550円(絶版)
文化出版局 1981年11月 945円(絶版)
別れるときは「ヘイヘイ」と言う。
老若男女を問わず、略式の挨拶はこれだ。
私ははじめ、年配の紳士が「ヘイヘイ」と言って帰って行くのを見て、
「何だ、あれは?」と開いた口がふさがらなかった。
(「音声学」の章より引用)
「フィンランド語は猫の言葉」は1970年代後半のフィンランド体験記。
なにしろ著者の稲垣さんの観察眼と行動力には敬服します。
当時はeメールもなければ携帯電話もありません。
情報にあふれた今と違って、何かと大変だったことでしょう。
でも、留学生活の本質って昔も今も同じなんだな〜、とも思います。
日本人ならではの、身につまされるエピソードも収録されています。
外国での生活は、まずはじめに言葉ありき。
フィンランド語には15の「格」があるといいます。
「格」って何のことか、わかりますか?
大雑把にいえば、I(私は),My(私の),Me(私に)の違いが「格」です。
オソロシイのは、格に伴って名詞や形容詞が変化すること。
格が4つのドイツ語でも大変なのに、15とは…
この本を、ドイツで働いていた友人に贈ったことがあります。
「先日は面白い本をどうも。何度か大笑いしてしまいました。
それにしても70年代の留学生活って大変だったんですね。でも、
ドイツより寒いところがあると確認できて気分的に楽になりました」
そんな感想が返ってきました。(だいたい合ってますか?)
フィンランドを知りたい方に。
外国語を勉強したことのある方に。
留学経験者、あるいは留学を考えている方に。
言語学の入門書として。
オススメの本です。面白く読めますよ。
◆作品データ
「フィンランド語は猫の言葉」
稲垣美晴[著]
講談社文庫 1995年2月 550円(絶版)
文化出版局 1981年11月 945円(絶版)

